素材から仕上げまでの削り代が多い形状の場合
加工の途中で「調質(焼入れ・焼き戻し)」と呼ばれる熱処理を挟みます。
調質とは、素材の成分を均一にしながら硬度を高める処理。
イメージとしては、材料を“筋肉質”にするようなものです。
ただしこの効果は、表面を削れば削るほど徐々に薄れていきます。
三陽では、仕上げ形状に入る前の段階でこの調質処理を行います。
理由はシンプルで、最終的な品質を守るためです。
もちろん、調質をせず一気に仕上げれば
工程は減りコストも下がり、結果として価格競争力は上がります。
それでも私たちは、あえて調質を選びます。
完成した製品を見ただけでは、この工程の有無は分かりません。
けれど、見えない部分にこそこだわりを持つことが
長く使われる製品の信頼につながると考えています。

たとえ将来、調質の有無で大きな差はないというエビデンスが出たとしても
その時代において最善だと信じたことを、愚直に守り抜いた。
そう胸を張れるモノづくりを、これからも続けていきます。